リーヴォール修道院 Rievaulx Abbey
リーヴォール修道院は05年に訪れた時は入場しないで遠くから眺めただけだったが、深く哀愁感、寂寥感を覚えた印象だ。
今回も深い谷を下り、開けた窪地に見えたアビーは哀愁に満ちていた。
北の3大修道院のファウンテインズ修道院、バイランド修道院と比べて、そう見えるのはこのシチュエーションの所為かもしれない。
後は丘(この後訪れるテラス)に守られ、修道院を広げるために流れを変えたというライ川(River Rye)に挟まれ、森に囲まれているというシチュエーションだ。
この谷に12人の僧により1132年に設立された(ファウンテインズ修道院と同年だ)当時は木造だったが、1135年から石の修道院が建てられ、
増改築が繰り返され発展したのだ。それゆえ4つの修道院があると言われる。知識のない私にも、確かに石の色や建築様式の差は見て取れる。
全盛期には150人の修道士と500人の平修道士を擁し、鉛や鉄の鉱山をもち、沢山の羊を育てファウンテインズ修道院に匹敵する繁栄をしたという。
レセプションを抜け南西方面から廃墟を望む(写真上左)。写真の右手に見えるのが13世紀初めの内陣(Sanctuary)、左手に見えるのが食堂(Refectory)、
中央部は居住区だ。
最も美しい内陣に行ってみる(写真上右3枚)。修道院の構造は普通は東西軸なのだが、ここは南北軸で建てている。
柱、ランセット窓の彫刻も精緻だ。写真上右が内陣から翼廊の交叉部を望む。その先の身廊は落ちてしまっている。写真下左は逆に新郎部分から内陣方向を望む。
写真下左から2枚目は回廊のコーナーのアーチ(Cloister Arcade)、これは相当初期のものと見て取れる。写真下右から2枚目は食堂西面。
写真下右が外から見た食堂西面、12世紀半ばの建物だ。焼けたように黒い石がある。火災でもあったのだろうか。
サイト全体が東から西に向かってスロープとなっているので棟ごとに段差がある。このことが南北軸で建てられた理由だろうと想像する。
それにつけても、この哀愁感は心を沈ませる。寂しい気持ちで廃墟を後にする。
Address | Rievaulx, Nr Helmsley, North Yorkshire YO62 5LB |
Telephone | 01439 798228 |
Web Site | Rievaulx Abbey |
オープンの日・時間や入場料は Web Site あるいは
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